台湾電影ルネッサンス2025 ~台湾社会の中の多様性 Taiwan Cinema Renaissance 2025 ~Diversity in Taiwanese Society

エイプリル
[丟包阿公到我家]
April
  • ワールド・プレミア

116分/カラー/台湾客家語、フィリピン語、北京語、英語/2025年/台湾

丟包阿公到我家
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作品解説

フィリピンからの出稼ぎ労働者エイプリルは、故郷に残した重病の母親が余命わずかとの知らせを受け、在宅介護をしている台湾人の老人を連れてフィリピンへ戻ることに。同じころ、獄中にいた老人の息子アーウェイは、釈放されて帰宅するも家は空っぽ。このふたつの並行する帰還物語の中で、エイプリルとアーウェイはともに秘密を抱えながら、慣れない人間関係に適応していこうとする。監督・脚本のフレディ・タンは、法曹界から映画界に転身した経歴の持ち主で、長編デビュー作『童話・世界』(22)では性暴力事件に向き合う弁護士を描き、テレビシリーズ「Port of Lies」(23)では台湾社会の中の移民労働者に焦点を当てた。アーウェイ役のリウ・グァンティンは本特集の『ダブル・ハピネス』(26)にも出演。

監督

フレディ・タン [唐福睿]

1982年、台湾・台北生まれ。法学修士号を取得し、5年間弁護士として活動した後、脚本家、監督に転身。長編映画『童話・世界』(22)や、文学賞を受賞した自著を原作としたテレビシリーズ“Port of Lies”(23)などを手掛けた。法律家としての洞察力を人間味のある物語に織り交ぜ、社会の周縁に生きる人々の苦闘を描く。
フレディ・タン

スタッフ

製作総指揮:トン・チェンユー
監督/脚本:フレディ・タン
制作監修:ツェン・ハンティン
美術:チャオ・スーハオ
撮影:チェン・ジーシュエン
撮影:カーティス・リン
編集:ライ・シウション
音楽監督:リン・シェンシャン
音響監修:ウー・シューヤオ
音響監修:ドゥー・ドゥージー

キャスト

リウ・グアンティン
エンジェル・アキノ
チャン・シャオション
カイザー・チュアン
エスター・ホアン
木々の隙間
[樹冠羞避]
Crown Shyness
  • インターナショナル・プレミア

80分/カラー/中国語、台湾語、タイ語/2024年12月/台湾

木々の隙間
©PUBLIC TELEVISION SERVICE FOUNDATION

作品解説

パンデミックから3年、癌で余命僅かなニアンの母リンが台湾に帰ってくる。その母の死をきっかけに、ニアンがタイ人女性パートナーのザイザイと暮らしている家に祖母ハオがやってくる。母の中国での過去の恋人や、ザイのタイにいる娘など、さまざまな秘密が明かされていくにつれ、生活はぎくしゃくしていく。やがてザイが去り、ニアンはすべてが失われていくのを感じる。監督・脚本のチャン・ジュンユーは台中出身。国立台北芸術大学で映画を学んだ。原題の“Crown Shyness(樹冠羞避)”とは、直訳すると「樹冠が遠慮し合っている」という意味だが、木々がお互いに最大限の日光を浴びられるように配慮し合っている様子を示す言葉であり、本作での人間関係や他者との距離について示唆するタイトルとなっている。

監督

チャン・ジュンユー [張均瑜]

1997年、台湾・台中生まれ。脚本家、監督。国立台北芸術大学卒業。卒業制作短編“Unnamed”(19)は台北金馬映画祭で初上映され、シドニーで開催された台湾映画祭の最優秀短編映画賞受賞やFramelineへの選出など、数多くの国際的な栄誉を獲得している。
チャン・ジュンユー

スタッフ

エグゼクティブ・プロデューサー:ユー・ペイホア
監督/脚本/編集:チャン・ジュンユー
プロデューサー:ワン・イェンピン
プロデューサー:ワン・ズーユェン
撮影監督:シャオ・イーファン
美術:ウー・イーメイ
音響ミックス:ウェイン・リー
スタイリスト:リン・ズーユー
編集:チェン・シャオチュン
音響デザイン:アレン・カン

キャスト

ハン・ニン
ウー・ビーリェン
ワリター・ウドムワラクンチャイ
チャン・チャンミェン
ダブル・ハピネス
[雙囍]
Double Happiness
  • ワールド・プレミア

130分/カラー/北京語、台湾語、日本語/2025年/台湾

ダブル・ハピネス
© Splash Pictures, Inc

作品解説

5つ星ホテルで料理長をつとめるティム・カオは、香港出身の婚約者デイジー・ウーとの結婚を控えている。しかし、ティムの離婚した両親は式で同席することを拒み、それぞれが自分のために結婚式を挙げるよう主張する。しかも風水師が両方の式に同じ縁起の良い日を選んだため、事態はさらに複雑に。ティムたちは両親に知られることなく、同じホテルで同時にふたつの結婚式を執り行わなければならない。『ウェディング・バンケット』(93)、『祝宴!シェフ』(13)など、台湾映画には華やかな宴席の人間模様を描いた名作が少なくないが、本作もその系譜に連なる一本。監督・脚本は、『弱くて強い女たち』(TIFF2020「ワールド・フォーカス」部門)のシュー・チェンチエ。『1秒先の彼女』(20)のリウ・グァンティンがティムを好演している。

監督

シュー・チェンチエ [許承傑]

1986年、台湾生まれ。ニューヨーク大学ティッシュ・アジア校にて、映画制作の修士号を取得。2024年サンダンス・アジア脚本集中講座フェロー、14年ベルリナーレ・タレント・トーキョー修了生。初長編監督作『弱くて強い女たち』(20)は第33回東京国際映画祭、釜山国際映画祭で上映され、金馬奨では6部門にノミネートされた。
シュー・チェンチエ

スタッフ

監督/脚本:シュー・チェンチエ
プロデューサー:クリフォード・ミウ
プロデューサー:チャン・リンハン
脚本:シエ・ペイルー
撮影監督:チェン・コーチン
編集:チェン・チュンホン
ライン・プロデューサー:アモ・チェン
エグゼクティブ・プロデューサー:アニー・ヤン
エグゼクティブ・プロデューサー:トニー・ルオ
エグゼクティブ・プロデューサー:エリック・ホアン
エグゼクティブ・プロデューサー:リタ・リン
エグゼクティブ・プロデューサー:サイモン・チェン

キャスト

リウ・グァンティン
ジェニファー・ユー
人生は海のように
[人生海海]
The Waves Will Carry Us
  • ジャパン・プレミア

100分/カラー/北京語、マレー語、広東語/2025年/台湾

The Waves Will Carry Us
© 2025 COPYRIGHT. ALL RIGHTS RESERVED BY HUMMINGBIRD PRODUCTION CO., LTD.

作品解説

父の葬儀のためにマレーシアに戻ったアーヤオは、混乱ではなく悲しみを予想していた。しかし、宗教警察が押し入り、密かにイスラム教に改宗していた父はイスラム教の墓地に埋葬されなければならないと主張したことで、すべてが一変する。アーヤオと兄弟たちは、父の遺体を取り戻すため、文化の衝突、家族の秘密、そして不条理な障害に立ち向かう。北京語、マレー語、広東語が交差する本作を撮り上げたラウ・ケクフアット監督は、マレーシア出身で台湾をベースに創作活動を展開しており、マレーシアと台湾にまたがる物語のデビュー作“Boluomi”(19)や、金馬奨と台北映画祭で最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞した『島から島へ』(24)などの注目作を発表している。

監督

ラウ・ケクフアット [廖克發]

マレーシア生まれ。台湾を拠点に活動している。初監督作“Boluomi”(19)は、釜山国際映画祭ニューカレンツ部門に入選、第56回金馬奨で新人監督賞にノミネートされた。ドキュメンタリー監督作『島から島へ』(24)は第61回金馬奨、台北映画祭、台湾国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。
ラウ・ケクフアット

スタッフ

監督/脚本:ラウ・ケクフアット
エグゼクティブ・プロデューサー:トニー・フー
エグゼクティブ・プロデューサー:ジン・オング
エグゼクティブ・プロデューサー:ニコル・テオ
プロデューサー:ケイズ・ン
撮影監督:ツァイ・ウェイロン
編集:ソー・ムンタイ
編集:リン・ワンユー
美術:スーン・ヨンチャオ
美術:ジェン・ジーハン

キャスト

ベラ・チェン
ウェイ・チュンチャン
ファビアン・ルー

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