カルロ・シャトリアン
Carlo Chatrian
ジャーナリスト、作家、プログラマー
1971年トリノ出身。ジャーナリスト、作家、プログラマー。映画評論家として雑誌に執筆。フレデリック・ワイズマン、エロール・モリス、ナンニ・モレッティに関するエッセイや論文を多数発表する傍ら、学校や教育機関で映画コースを運営する。またイタリアの新聞「ラ・スタンパ」にコラムを寄稿。イタリアのアルバ映画祭、フェスタ・ディ・ポポリ(フィレンツェ)、ヴィジョン・デュ・リール(スイス)のプログラマーを務めたのち、2009年には日本のアニメーションに関するプログラムのキュレーターとして、書籍やレトロスペクティブ、展覧会を企画した。その後、2013年から2018年までロカルノ国際映画祭、2020年から2024年までベルリン国際映画祭のアーティスティック・ディレクターを務めた。現在は、トリノの国立映画博物館の館長を務めている。米国アカデミー賞®とイタリア映画アカデミーの会員。
グイ・ルンメイ
Gwei Lun-Mei
俳優
台湾・フランス合作映画『藍色夏恋』(2002)に主演し、19歳で俳優デビュー。2007年、ジェイ・チョウ監督の『言えない秘密』での演技が高く評価され、興行収入面でも大きな成功を収めた。主演作の多くが国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされている。12年には、ヤン・ヤーチェ監督の『GF*BF』での演技により、第49回金馬奨とアジア太平洋映画祭で主演女優賞を受賞した。また、ディアオ・イーナン監督の『薄氷の殺人』(2014)でベルリン映画祭コンペティション部門、『鵞鳥湖の夜』(2019)でカンヌ映画祭コンペティション部門にノミネートされた。2023年には、リュック・ベッソンがプロデュースした『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』で主演を務めた。2024年には、真利子哲也監督の最新作『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』で西島秀俊と共演し、ニューヨーク在住のアジア人夫婦を演じた。同作は全編ブルックリンで撮影され、2025年9月に劇場公開された。以降も、芸術性の高い作品から商業作品まで、アジア太平洋地域を中心に国際的な活動を続けている。
マチュー・ラクロー
Matthieu Laclau
編集者
フランス出身の編集者。2008年より中国で活動。パリ第3大学(現ソルボンヌ・ヌーヴェル大学)で2008年に映画理論の修士号を取得。現在は妻のジャスティン・オーとともに台北に暮らす。2013年、ジャ・ジャンクー監督の『罪の手ざわり』で金馬奨最優秀編集賞を受賞。2017年、同じくジャ・ジャンクー監督の『山河ノスタルジア』でクロトゥルーディス賞最優秀編集賞を受賞。2作ともカンヌ映画祭コンペティション部門に選出され、『罪の手ざわり』は最優秀脚本賞を受賞した。以降、ジャ・ジャンクー監督の『帰れない二人』(2018/カンヌ映画祭コンペティション部門)、ディアオ・イーナン監督の『鵞鳥湖の夜』(2019/同コンペティション部門)、ミディ・ジー監督の『ニーナ・ウー』(2019/同「ある視点」部門)、ウェイ・シューチュン監督の『川辺の過ち』(2023/同「ある視点」部門)、リティ・パン監督の『ポル・ポトとの会合』(2024/同カンヌ・プレミア部門)の編集を担当。近作には、カンヌ映画祭で「ある視点」部門グランプリを受賞したグァン・フー監督の『ブラックドッグ』(2024)、ヴェネチア映画祭で最優秀女優賞(シン・ジーレイ)を受賞したツァイ・シャンチュン監督の“The Sun Rises on Us All”(2025)がある。
齊藤 工
Saitoh Takumi
俳優・監督
パリコレ等のモデルとしてキャリアをスタートさせ、『昼顔』(2017)『シン・ウルトラマン』(2022)『零落』(2023)『碁盤斬り』(2024)Netflix映画『新幹線大爆破』(2025)ドラマ「極悪女王」(2024)TBS「海に眠るダイヤモンド」(2024)テレビ朝日「誘拐の日」(2025)等に出演。公開待機作に『SPIRIT WORLD』(10月10日公開)、『港のひかり』(11月14日公開)、香港映画『ROAD TO VENDETTA 殺手#4』にも出演。映像制作にも積極的に携わり、初長編監督作『blank13』(2018)では国内外の映画祭で8冠を獲得。HBO Asia「フードロア Life in a box」(2019)ではAsian Academy Creative Awardsにて最優秀監督賞を受賞。最新作『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』(2025)、本年度の日本映画批評家大賞を受賞したドキュメンタリー映画『大きな家』(2024)では企画・プロデュースを務めている。また、被災地や途上国での移動映画館「cinéma bird」の主宰、「Mini Theater Park」、撮影現場での託児所プロジェクト、白黒写真家など、活動は多岐にわたる。
ヴィヴィアン・チュウ
Vivian Qu
監督・プロデューサー
中国の著名な監督兼プロデューサーであり、現代アジア映画界において最も独創的で説得力のある表現者のひとりとして高く評価されている。初監督作『Trap Street』(2013)は、ヴェネチア映画祭で上映され、「親密さ、権力、人間関係を形成する見えない力についての深い洞察」として絶賛された。監督第2作『天使は白をまとう』(2017)は、ヴェネチア映画祭コンペティション部門に入選して国際的に認知され、金馬奨最優秀監督賞をはじめ世界中で数々の賞に輝いた。最新作『ガールズ・オン・ワイヤー』(2025)でも、女性の生きざまを鋭くも思いやりに満ちたまなざしで見つめる作風を継続。同作はベルリン映画祭のコンペティション部門に出品され、批評家から高い評価を受けた。中国映画の新たな才能を支援するプロデューサーでもあり、2014年のベルリン映画祭で金熊賞を受賞した『薄氷の殺人』のプロデュースを手がけたことで知られる。また、自身の作品制作のみならず、芸術的誠実性と映画表現の革新の支持者として、ヴェネチア、ベルリン、上海、アジア太平洋映画賞など主要な国際映画祭で審査員を務めている。
エレン・キム
Ellen Y.D. Kim
釜山国際映画祭アジアンコンテンツ&フィルムマーケットディレクター
アジア映画界を率いる存在として、映画制作、映画祭運営、国際共同製作で活躍。『涙女』(2002/カンヌ映画祭出品)や“Hanaan”(2011/ロカルノ国際映画祭出品)などのアートハウス映画をプロデュースした。富川国際ファンタスティック映画祭のプログラマーを12年間務めたのち、2024年3月にアジアンコンテンツ&フィルムマーケット(ACFM)のディレクターに任命された。
© 祭貴義道
松永大司
Matsunaga Daishi
映画監督
友人の現代アーティスト、ピュ~ぴるの8年間を追ったドキュメンタリー映画『ピュ~ぴる』(2011)で監督デビュー。長編劇映画『トイレのピエタ』(2015)、『ハナレイ・ベイ』(2018)等に続き発表した『エゴイスト』(2024)は、日本のみならず北米やアジア各国でも劇場公開され、フランスでの公開も控えるなど高い評価を得ている。近年は活動の領域をアジアにも広げ、様々な映画人との協働に注力している。
西澤彰弘
Nishizawa Akihiro
東京テアトル株式会社 編成担当
1992年に東京テアトル株式会社に入社。銀座テアトルシネマ、シネヴィヴァン六本木、シネセゾン渋谷ほかでの勤務を経て、2004年から本社編成部に配属、東京テアトルの映画館の編成を行う。現在、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかの映画館の番組編成を行う。2012年より、日本での未公開の作品を集めた映画祭「未体験ゾーンの映画たち」などの企画、プログラミングを行う。