エシカル・フィルム賞は、映画を通して環境、貧困、差別といった社会課題への意識や多様性への理解を広げることを目的として、2023年、住友商事の協力によって新設されました。東京国際映画祭にエントリーされたすべての新作の中から「人や社会・環境を思いやる考え方・行動」という「エシカル」の理念に合致する優れた 3 作品をノミネートした後、審査委員会で 1 作品を選出します。昨年のエシカル・フィルム賞は、第74回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したドキュメンタリー作品『ダホメ』が受賞しました。
◆関連ニュース:
2025/10/30:エシカル・フィルム賞が『カザ・ブランカ』に決定。審査委員長の池田エライザは「他者を思いやることの美しさを静かに描いた作品」と賞賛
10/30更新:
10月29日(水)、エシカル・フィルム賞の審査委員会が実施され、本年度の受賞作品がブラジル映画『カザ・ブランカ』に決定しました。この作品は、11月5日(水)19時15分からTOHOシネマズ シャンテ スクリーン2で上映されます。
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受賞作品『カザ・ブランカ』:

→ 作品詳細
リオデジャネイロ州チャトゥバ郊外に住む少年デーは、家賃や医療費の支払いもままならないなか、親友らの助けを借りながらアルツハイマー病の祖母とふたり暮らしをしている。余命わずかな祖母の看病を通じて、深い友情で結ばれる3人のティーンエイジャーを描いた社会派青春ドラマ。2024トリノ国際映画祭で上映。
監督:ルシアーノ・ヴィジガル

ブラジルの映画監督、脚本家、俳優。都市のスラム出身者の視点から社会的リアリティや周縁化されたコミュニティを描くことで知られている。
審査委員長 池田エライザ コメント:
今回の選考にあたっては、ノミネートされた3本の作品を「個人としてどう感じたか」という視点を大切にしました。“エシカル”という概念には正解がなく、それぞれの感性の中にある他者への眼差しや願望が、最も誠実な答えになると思うからです。
『カザ・ブランカ』は、他者を思いやることの美しさを静かに描いた作品でした。登場人物たちは、血のつながりを超えて支え合いながら日々を生きています。特に印象的だったのは、アルツハイマーを患う祖母を介護する主人公の姿です。本来なら学校に通っていてもおかしくない年齢でありながら、彼はいやいやではなく、撫でたり、おでこにキスをしたり、思い出話を聞かせたりと、自然な愛情で寄り添っていました。その優しさが地域の人々にも伝わり、皆が当然のように手を差し伸べる姿がとても温かかったです。
多様性という観点から見ても、個性を特別視して描くわけではなく、ただ共に生きているというナチュラルな表現をなされていて素敵でした。閉ざされた環境の中で、彼らが不器用にゆっくりと歩みを進める姿には、せわしない現代を生きる私たちが忘れかけた“人の時間”が流れています。ラテンのサウンドに身を委ねながら、様々な愛の形を目撃していただきたいです。
東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞受賞作品『カザ・ブランカ』上映:
日時:11月5日(水)19:15(18:55開場)上映時間95分
会場:TOHOシネマズ シャンテ スクリーン2
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9/24更新:
■エシカル・フィルム賞の審査委員長が池田エライザに決定!
本年度の審査委員長には、俳優・歌手・映画監督などクリエイティブな領域で幅広く活躍中の池田エライザ氏の就任が決まりました。また、多くの若い人たちに関心を持っていただくため、東京国際映画祭の
学生応援団から選抜された3名が審査委員を務めます。
審査委員⻑:池田エライザ(俳優・歌手・映画監督)
審査委員:第38回東京国際映画祭 学⽣応援団
魚住宗一郎(慶応義塾大学2年)、須藤璃美(獨協大学3年)、津村ゆか(東洋大学4年)
受賞作品の授賞式および審査委員長の池田エライザ氏が登壇するトークセッションを 11月4日(火)に開催する予定です(詳細は追って公式HP等でご案内します)。
なお、本年度のノミネート作品は、10月1日のラインナップ発表記者会見の中で発表いたします。
■池田エライザ コメント
私は信じています。映画は世界を変えることができると。一本の映画が生まれるまでには、幾千もの判断が積み重ねられています。その一つ一つに作り手の魂や祈りが込められているからこそ、液晶を超えて人々の心に訴えかける作品となるのだと思います。そして“エシカル”という視点は、その力をより確かなものにする。この賞はただの評価ではなく、未来への祈りであり、宣言です。審査委員長として、その祈りを受けとめ、全身で作品と向き合いたいと思います。
◆池田エライザ プロフィール
1996年4月16日生まれ、福岡県出身。2011年公開の映画で俳優デビュー。近年では、Netflix『地面師たち』、TBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』 、主演映画『リライト』に出演。主演ドラマのNHK総合『舟を編む~私、辞書つくります~』が、独「ワールド・メディア・フェスティバル2025」で金賞を受賞した。監督作品としては、福岡県田川市を舞台にした長編映画『夏、至るころ』(2020年12月公開)で原案・監督を務めた。「第21回全州国際映画祭」シネマ・フェスト部門に正式招待。「第23回上海国際映画祭」のインターナショナル・パノラマ部門に出品。「エル シネマアワード 2020」の「エル・ガール ニューディレクター賞」を受賞した。2022年には、“命を食べる”というテーマの短編映画『MIRRORLIAR FILMS』Season4『Good night PHOENIX』を公開した。
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エシカル・フィルム賞 授賞式・トークセッション参加希望のお申込み受付は終了しました。
エシカル・フィルム賞 授賞式&トークセッション:
日程:
11月4日(火)18時30分―20時(18時受付開始)*予定
会場:丸の内エリア特設会場(詳細は当選者の方にご連絡します)
出席者:
池田エライザ(審査委員長)、
TIFF学生応援団(審査委員)
受賞作品の授賞式に引き続き、審査委員長の池田エライザが、審査委員をつとめた学生応援団3名とともに審査を振り返り、映画がエシカルな社会実現のためにできることを考えるトークセッションを実施します。
*一般観覧は、事前に当選通知をお送りした方のみ可能です。一般来場者の方の当日の入場はできませんのでご注意ください。
*トークセッション会場ではノミネート3作品『
アラーの神にもいわれはない』(アニメーション部門)、『
キカ』『
カザ・ブランカ』(以上ワールド・フォーカス部門)の上映はありません。
ノミネート作品の鑑賞をご希望の方は、作品の上映スケジュールを確認の上、一般上映で鑑賞ください。
*受賞作品の上映は、TOHOシネマズ・シャンテScreen2にて11月5日(水)19:15〜(18:55開場)に予定されています。ぜひご鑑賞ください。
→
『東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞受賞作品上映』
(応募要項)
募集人数:20名様(入場無料、応募者多数の場合は抽選になります)
募集期間:10月2日(木)~10月15日(水)23:59まで
*10月21日(火)(予定)に、当選者のみにメールにて当選通知をご案内いたします。
協力:
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エシカル・フィルム賞は、映画を通して環境、貧困、差別といった社会課題への意識や多様性への理解を広げることを目的として、2023年、住友商事の協力によって新設されました。東京国際映画祭にエントリーされたすべての新作の中から「人や社会・環境を思いやる考え方・行動」という「エシカル」の理念に合致する優れた 3 作品をノミネートした後、審査委員会で 1 作品を選出します。昨年のエシカル・フィルム賞は、第74回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したドキュメンタリー作品『ダホメ』が受賞しました。
◆関連ニュース:
2025/10/30:エシカル・フィルム賞が『カザ・ブランカ』に決定。審査委員長の池田エライザは「他者を思いやることの美しさを静かに描いた作品」と賞賛
10/30更新:
10月29日(水)、エシカル・フィルム賞の審査委員会が実施され、本年度の受賞作品がブラジル映画『カザ・ブランカ』に決定しました。この作品は、11月5日(水)19時15分からTOHOシネマズ シャンテ スクリーン2で上映されます。
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受賞作品『カザ・ブランカ』:

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リオデジャネイロ州チャトゥバ郊外に住む少年デーは、家賃や医療費の支払いもままならないなか、親友らの助けを借りながらアルツハイマー病の祖母とふたり暮らしをしている。余命わずかな祖母の看病を通じて、深い友情で結ばれる3人のティーンエイジャーを描いた社会派青春ドラマ。2024トリノ国際映画祭で上映。
監督:ルシアーノ・ヴィジガル

ブラジルの映画監督、脚本家、俳優。都市のスラム出身者の視点から社会的リアリティや周縁化されたコミュニティを描くことで知られている。
審査委員長 池田エライザ コメント:
今回の選考にあたっては、ノミネートされた3本の作品を「個人としてどう感じたか」という視点を大切にしました。“エシカル”という概念には正解がなく、それぞれの感性の中にある他者への眼差しや願望が、最も誠実な答えになると思うからです。
『カザ・ブランカ』は、他者を思いやることの美しさを静かに描いた作品でした。登場人物たちは、血のつながりを超えて支え合いながら日々を生きています。特に印象的だったのは、アルツハイマーを患う祖母を介護する主人公の姿です。本来なら学校に通っていてもおかしくない年齢でありながら、彼はいやいやではなく、撫でたり、おでこにキスをしたり、思い出話を聞かせたりと、自然な愛情で寄り添っていました。その優しさが地域の人々にも伝わり、皆が当然のように手を差し伸べる姿がとても温かかったです。
多様性という観点から見ても、個性を特別視して描くわけではなく、ただ共に生きているというナチュラルな表現をなされていて素敵でした。閉ざされた環境の中で、彼らが不器用にゆっくりと歩みを進める姿には、せわしない現代を生きる私たちが忘れかけた“人の時間”が流れています。ラテンのサウンドに身を委ねながら、様々な愛の形を目撃していただきたいです。
東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞受賞作品『カザ・ブランカ』上映:
日時:11月5日(水)19:15(18:55開場)上映時間95分
会場:TOHOシネマズ シャンテ スクリーン2
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9/24更新:
■エシカル・フィルム賞の審査委員長が池田エライザに決定!
本年度の審査委員長には、俳優・歌手・映画監督などクリエイティブな領域で幅広く活躍中の池田エライザ氏の就任が決まりました。また、多くの若い人たちに関心を持っていただくため、東京国際映画祭の
学生応援団から選抜された3名が審査委員を務めます。
審査委員⻑:池田エライザ(俳優・歌手・映画監督)
審査委員:第38回東京国際映画祭 学⽣応援団
魚住宗一郎(慶応義塾大学2年)、須藤璃美(獨協大学3年)、津村ゆか(東洋大学4年)
受賞作品の授賞式および審査委員長の池田エライザ氏が登壇するトークセッションを 11月4日(火)に開催する予定です(詳細は追って公式HP等でご案内します)。
なお、本年度のノミネート作品は、10月1日のラインナップ発表記者会見の中で発表いたします。
■池田エライザ コメント
私は信じています。映画は世界を変えることができると。一本の映画が生まれるまでには、幾千もの判断が積み重ねられています。その一つ一つに作り手の魂や祈りが込められているからこそ、液晶を超えて人々の心に訴えかける作品となるのだと思います。そして“エシカル”という視点は、その力をより確かなものにする。この賞はただの評価ではなく、未来への祈りであり、宣言です。審査委員長として、その祈りを受けとめ、全身で作品と向き合いたいと思います。
◆池田エライザ プロフィール
1996年4月16日生まれ、福岡県出身。2011年公開の映画で俳優デビュー。近年では、Netflix『地面師たち』、TBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』 、主演映画『リライト』に出演。主演ドラマのNHK総合『舟を編む~私、辞書つくります~』が、独「ワールド・メディア・フェスティバル2025」で金賞を受賞した。監督作品としては、福岡県田川市を舞台にした長編映画『夏、至るころ』(2020年12月公開)で原案・監督を務めた。「第21回全州国際映画祭」シネマ・フェスト部門に正式招待。「第23回上海国際映画祭」のインターナショナル・パノラマ部門に出品。「エル シネマアワード 2020」の「エル・ガール ニューディレクター賞」を受賞した。2022年には、“命を食べる”というテーマの短編映画『MIRRORLIAR FILMS』Season4『Good night PHOENIX』を公開した。
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エシカル・フィルム賞 授賞式・トークセッション参加希望のお申込み受付は終了しました。
エシカル・フィルム賞 授賞式&トークセッション:
日程:
11月4日(火)18時30分―20時(18時受付開始)*予定
会場:丸の内エリア特設会場(詳細は当選者の方にご連絡します)
出席者:
池田エライザ(審査委員長)、
TIFF学生応援団(審査委員)
受賞作品の授賞式に引き続き、審査委員長の池田エライザが、審査委員をつとめた学生応援団3名とともに審査を振り返り、映画がエシカルな社会実現のためにできることを考えるトークセッションを実施します。
*一般観覧は、事前に当選通知をお送りした方のみ可能です。一般来場者の方の当日の入場はできませんのでご注意ください。
*トークセッション会場ではノミネート3作品『
アラーの神にもいわれはない』(アニメーション部門)、『
キカ』『
カザ・ブランカ』(以上ワールド・フォーカス部門)の上映はありません。
ノミネート作品の鑑賞をご希望の方は、作品の上映スケジュールを確認の上、一般上映で鑑賞ください。
*受賞作品の上映は、TOHOシネマズ・シャンテScreen2にて11月5日(水)19:15〜(18:55開場)に予定されています。ぜひご鑑賞ください。
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『東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞受賞作品上映』
(応募要項)
募集人数:20名様(入場無料、応募者多数の場合は抽選になります)
募集期間:10月2日(木)~10月15日(水)23:59まで
*10月21日(火)(予定)に、当選者のみにメールにて当選通知をご案内いたします。
協力:
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